平成8年度 碧水ホール自主企画
舞台部門 

地球の子守歌〜アフリカ・ヌビアのうた、津軽のうた。
出演:ハムザ・エルディーン(ウード、タール、ボーカル)
  木下伸市(津軽民謡、津軽三味線)
   木津茂理、木津かおり(民謡、囃子)、中川博志(バーンスリー)

■開催日
 1996(平成8)年10月19日(土)18:30開演

■入場料金
 前売り¥1500 当日¥2000

■プレイガイド(8月20日より前売り開始)
 碧水ホールTEL.0748-63-2006/チケットぴあTEL.06-363-9999/甲賀郡勤労者互助会TEL.0748-63-1809/しがぎん経済文化センターTEL.0775-26-0005/平和堂水口店2Fくらしのサービスセンター

■会場
 碧水ホール

■主催
 水口町教育委員会

■企画・問い合わせ先
 碧水ホール
 滋賀県甲賀郡水口町水口5671 〒528 TEL.07478-63-2006 FAX.0748-63-0752

■協力
 天楽企画

■企画意図
 碧水ホールでは、日本を含めたアジアの音楽、および伝統音楽とその新しい展開を紹介してきた。また、これらが各地で独自に発展しておりながらも、音楽の根底に流れる共通点を発見する機会にもなっている。今回の企画は一見何の繋がりもないようにみえる日本の<津軽の唄>と<アフリカ・ヌビアの唄>を等しく聴くことによって、演奏スタイル、歌唱法、そして楽曲そのものの共通点を発見するばかりか、伝統をベースにしながらつくられていく現代の音楽に出会う絶好の機会となるだろう。

■構成
 第1部:津軽のうた  第2部:ヌビアのうた 第3部:セッション全員

■出演者プロフィール

◎ハムザ・エルディーン(HAMZA EL=DIN)

 1929年、アフリカ・ヌビアのワディ・ハルファに生まれる(現国籍スーダン民主共和国)。ファード王立音楽院(現アラブ音楽院)でアラブの古典音楽とウードの演奏技法を修得後、1964年渡米。ニューヨークのタウンホールでのリサイタルをはじめ、国連での「人権の日」演奏会、ニューポート民族音楽フェスティバルなどに出演、好評を博す。1968年以後アメリカ合衆国に在住し、諸大学のアジア・アフリカ音楽研究のプログラムに参加し、ウードを教えるかたわら、演奏旅行、テレビ・ラジオへの出演、またフランシス・F・コッポラ監督の映画「少年と黒い馬」の音楽担当などで活躍。1981年9月、日本政府の国際交流基金の招聘で来日。招待期限後も日本とアメリカに本拠をおき、ソロコンサートや、琵琶、リュート・三味線、現代舞踊などとの共演、演奏・研究活動を続けている。95年にビクターからCD「ムワシャー・幻のヴェール」を発表。大好評を得る。

◎木下伸市(きのした しんいち)

 芸人だった両親の影響で、幼少のころより民謡を覚え、10歳のとき、父親から三味線を習う。1982年、17歳でNHKオーディションに合格。84年、津軽三味線名人・藤田淳一氏に師事。86年・87年と2年連続で津軽三味線全国大会優勝。現在は、伊藤多喜雄、坂田貞二明等、様々なミュージシャンと共演を重ねるかたわら、自己を中心としたロックグループでオリジナル曲を披露、津軽三味線を過激にアプローチしている。1995年「エイジアン・ファンタジー・オーケストラ」東南アジアツアーのメンバー。

◎木津茂理(きつ しげり)

  3歳より民謡を父・木津竹嶺に師事。幼少のころより数々のレコーディングに参加。NHK他各テレビ局の民謡番組に出演。高校卒業後、金沢明子、伊藤多喜雄等の鳴りものを担当し始める。いわゆる伝統的な民謡と並行してして細野晴臣、坂田明、仙波清彦等のバンドに参加する等、他ジャンルのミュージシャンとの交流も意欲的に行っている。1995年「エイジアン・ファンタジー・オーケストラ」東南アジアツアーのメンバー。

◎木津かおり(きつ かおり)

  3歳より父・木津竹嶺に民謡(唄)を師事。幼少のころより、姉・茂理と共に数々のレコーディングに参加。NHK他各テレビ局の民謡番組に出演。高校卒業後、コロンビアレコードと専属契約し、本格的に歌手として活動を始める。一方、細野晴臣、坂田明、仙波清彦等のバンドに参加。また、姉・茂理との「花吹雪民謡ライブ」をはじめ、各ミュージシャンとのライブも積極的に行い、活動中。1995年「エイジアン・ファンタジー・オーケストラ」東南アジアツアーのメンバー。

◎中川博志(なかがわ ひろし)

 1981年〜1984年、インド・バナーラスのバナーラス・ヒンドゥー大学音楽学部音楽理論学科に留学し、インド古典音楽を研究する。大学のかたわら、声楽とバーンスリーを習う。帰国後、バーンスリー演奏家として演奏活動を始める。現在は、インドの人間国宝ハリプラサド・チャウラスィア師にバーンスリーを師事している。演奏活動の他に、「天楽企画」を主宰し、アジア、日本の古典芸能の紹介を目的とした演奏会の企画、制作を行なっている。95年10月には国際交流基金海外派遣事業「エイジアン・ファンタジー・オーケストラ」のメンバーとして参加。訳書に『インド音楽序説』(東方出版、1994年、第2回アジア・太平洋出版連合出版賞一般書部門銀賞受賞)がある。