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H.V.S通信 vol.23 1998年(平成10年)9月
シリーズ
「文化」を冠した市町村の文化ってなぁ〜に?
開演時間を
サービスする?
旧聞に属するが、昨年9月14日の「沖縄しまうた」は、いろいろと考えさせられるイベントであった。とくに観客サービスの点に、ある人から鋭いご指摘を受けた(ご本人は好意的に、バイオリズムの危険日だったみたいといっておられるが・・・、勿論それが理由ではない事は明白だが)ことは、若干の説明不足による行き違いがあった事は別にしても、今後のホールの観客サービスを考える上で、重要な、そして基本的な問題を含んでいる。その内容は個々人の感性に関わった部分もあるので、ここでは触れないで、碧水ホールという施設での一般的な観客サービスとしての足の問題について話してみよう。
私が大阪・京都、ときには神戸まで夕方から出かけて、コンサートや演劇を観に行くとき、大阪なら23時00分の電車に乗らねばJR草津線の最終(貴生川駅着0時14分)に間に合わず、地下鉄に乗り、梅田の地下を走って飛び乗ることを考えると22時10分くらいになると、時計を見ながら、ジリジリしだす始末である。こういう点からわが碧水ホールは、交通アクセスが不便(と、大津・草津方面の人々には思われているが、大阪から最速1時間14 分、通常1時間40分で貴生川到着だ。草津なら24分なんだがねぇ。『近江鉄道に乗り換えちゅうのが問題だよ、たとえ1駅であっても』という陰の声が聞こえそう)な立地条件が基本にあるところでは、ゆっくりと鑑賞して貰うために、当然観客の足の確保に十分配慮しなければならない。
ほんと、こちらから大阪や京都に行くのに何の不便(終電に乗るのにアセル以外は)も感じないが、交通至便なところの人にとっては、私が水口から来たと言うと、『遠いところからわざわざお越し下さいまして・・・。』と、都心からはるか彼方の甲賀郡水口町はとても交通不便な地と映るらしい。だから、自分たちが行くにも「遠い」と考えるのだろう。
でも、こうした条件があるためか、逆に『こんな田舎にも、素晴しい事をやるホールが、しかも公立で・・・』と褒められているのか、慰められているのやら。本当にうれしくなる反応がアンケートに書かれている時はホッとする。と同時に、このはるばる来館されたお客さんにこれからも来てもらうためには、往復の時間に余裕の持てる時間設定も必要なサービスであろう。たとえば、遠くへ帰る人のために、JR時刻から終演時間が自ずから決まってくるので、開演は6時30分、終演8時30分、これなら終演後ゆっくりと話をして、大阪へは遅くとも11時過ぎには帰ることができる。
こんなことを考えていた折もおり、「南の唄北の歌」で予定時間をはるかにオーバーするということがあった。お客さんは別にそのことにとやかくは言っていないが(少数の人は電車の時間を気にして途中でかえられたが)。やっぱり時間は厳守でなければねぇ。つぎのインド音楽も心配だなあ。
(竹山靖玄/館長)
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