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H.V.S通信 vol.24 1998年(平成10年)10月

 
対自核 LOOK AT YOURSELF/ユーライア・ヒープとの再会
 
「ロックLP
 ジャケット」
 私の一枚

 
       
   
ロックンロールは、若者の思考と本能を表現している。この音楽は重要だ。シリアスに考えなければならない。
(バートランド・ラッセル卿)
 
 
 碧水ホール・シーズン展「ロックLPジャケット展」が好評の中、開催されている。とくに最終日の喜多さんが提供された「ロックLPジャケット」約300枚と一般鑑賞者の持参する「私のとっておきの1枚」のセッションは期待される(本稿を書いている時点ではまだその日ではない)。
 その日のために、予め手持ちのLPから64、5年頃から70年中頃の洋楽系のレコードを求めて、段ボール箱をゴソゴソとしていたら、出てきましたアストロノッツなどなど。極めは25、6年振りのユーライア・ヒープの懐かしいLP盤が。やっぱし、私の一枚はこれしかないんだ。 
 ジャケットは極めてシンプル且つタイトル「LOOK AT YOURSELF あなた自身を見なさい」がそのまま表現されたもので、鏡と見つめあうデザイン、あるいはジャケットの鏡の奥に存する、ユーライア・ヒープのサウンドと対峙する私(あるいはあなた)自身を表現したなかなかおもしろいものになっている。
 今の若い人たち、ユーライア・ヒープって知ってますか。当時のブリティシュ・ヘヴィー・ロック、否、超メタなロックシーンをあっさりと打破した青年たち。世界中の学生・労働者による世界同時革命運動と民主主義を求める声が敗北した頃の虚脱感と不信感(一種の虚無感)を癒すのに、思い切りボリュームをあげて、ガンガン鳴らした思い出がある。
 そうした彼らの3枚目のアルバム「対自核/LOOK AT YOURSELF」は、それまで聴いていたエリック・クラプトンやツェッペリンなんか何?。って感じで、すくなくとも個人的にはまるで比較にならなかった。彼等の音は、まず徹底的にヘヴィーで、同時に美しい曲は本当に美しく、ジャズ調あり、クラシック調あり、オルガン・ギターのソロ、コーラスあり、と非常に音楽性は幅広く、飽きさせないし、それでいて一貫した独自のサウンドを持っていた。
 
 彼等のレコード販売の宣伝文句には、「ボリュームは最大(0時 )にして聴いて下さい」ってなコピーが確かあったと思う。 もっとも当時のアンプ(現在もだが、)はギターでも一番良い音が鳴るのは最大音量の時だし、トレベル(高音)やベース(低音)も10位に設定した時がアンプの性能を最高に引き出した状態であるからだ。
(竹山靖玄/館長)
 
 
 

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e-mail michio@jungle.or.jp(中村道男)