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H.V.S通信 vol.28 1999年(平成11年)6月



ドナーカード
舞鶴に来てはじめて感じた不便・・・。

     

 骨髄バンクから三次検査の依頼がきました。二次検査から一年ぶりの依頼です。三次検査の依頼が来たということは具体的に私とタイプのあいそうな患者さんが存在するということだと二次検査の際に伺っていました。
 二次検査のときは大学院の修士を修了して塾で働いていました。ドナー登録をしたのは学生の時です。そのとき、ちらっと思いました。働いているとドナーになることがむずかしいなと。なぜなら検査の時間が多くの人が働いている時間だったからです。学生の時はもちろん、平日の昼間に自由になる時間がたっぷりあったので問題はありませんでした。塾で講師として働いていたときは、昼からの勤務時間に加えて平日の休みがありました。
 今回、二次検査の依頼をいただいた私は舞鶴市で高校の常勤講師です。検査可能な機関は舞鶴にはありません。しかも、月曜日から金曜日の午後三時までしか検査できないとのこと。授業に支障がないように検査にでかけられないかといろいろ考えて、こちらの都合のつく日を私の担当の方に伝えたのですが、検査機関の都合がつかないということでした。
 結局、七月の期末テスト期間中(生徒は大変だけど、私の身動きはとりやすい)に検査機関の都合がつけば連絡をいただけるということになりました。
 転居したことを知らせていなかった私も悪いのです。舞鶴に来ているということが事前にわかっていれば、いろいろな不便を考えて私の所へはきっと依頼が来なかったことでしょう。でも、とても残念です。常勤講師というのは臨時的任用であって、簡単にいうと派遣社員のような身分なのですが、(半年契約を二回して一年間働く)他の先生方と同じようにドナーになるための検査には特別休暇がとれるそうです。(三次検査をしたからといってすぐドナーになるとはかぎらないですが。)ドナーになるチャンスはそうないと聞いていただけにぜひチャレンジしてみたいと思っていまし た。それだけに、今回のことには大変もどかしい思いをしました。しかし、このような条件で検査ができる人、骨随の提供ができる人というのはとても少ないのではないでしょうか。私にとってはただ提供のチャンスがちょっと先になったというだけですが、(登録しているのですからこれからも依頼は来るでしょう。)患者さんにとっては元気になるチャンスを一回見送ったということです。ドナーをさがすのはとても大変なのだ、ということを今回のことで痛感しました。

 まだまだドナーカードを持っている人は少ないのです。もっともっと骨髄バンクに登録する人が増えれば、元気になれる人も増えるのだと思います。
 今回の私の体験から何か感じていただける方がいたらうれしいのですが・・・・。
(中島 綾子・HVS・在舞鶴市)


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