vol.45-41
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アートとしての「きりえ」からやっと見つけた道






アートとしての「きりえ」から
やっと見つけた道

〜紙の彫刻 紙彫仏〜

仏典に「光強くれば、影また濃し」という言葉がある。「強い光は、濃い影を生む」 というくらいの意味である。闇の中から一筋の光の道が見えてくる。その道を伝って仏さまが姿を現す風景はまことに爽やかに感じられる。そんなことを頭に描きながら、いまフリーランスとして、「きりえ」(この分野は1950〜70年代に切り開かれた分野で未だ定義づけのあいまいな部分の多いもので、細工物、演芸の出し物「切り絵」と受け取られる面も多いが)の「紙を切るという表現様式によって、造形美術」としての可能性を追い求めて行こうかなと試行錯誤している自分に、鉄槌の一撃を受けたような衝撃というか、目の前が真っ白になったのが、加藤大道という漫画家出身の(多分自称)紙彫仏師(しちょうぶっし)の一連の作品集であった。
紙彫仏とは、加藤大道氏が(多分)はじめて名付けたもので、文字どおり木彫・石彫に対して、紙を彫る彫刻とも言える、あるいは「きりえ」が平面的な造形美術であるが、紙彫はもちろん「きりえ」から分かれた分野であり、技法的に「きりえ」であっても木彫・石彫のように彫る姿勢をもったものである。それは「光と影の造形」として、当然「きりえ」であるから、線はのこされるが、基本的には影から影へと繋がって構成します。影が強調されることによって、「きりえ」の平面的なものから、彫刻仏に近い立体感を生み、彫刻仏の表現に近づいてくる。

 こうした道を見つけることが出来たのは、兼職ではあったがその職を失ってどうしょうかと迷っていたからであり、自分のすること、出来ることを真剣に考えていたからであろうと思う。前々から若い頃からの夢であった「きりえ」の創作活動を人生後半の生き甲斐としてやりたいと漠然と考えていたことが、ヒョンなことで実現出来そうなのも、あるいは失業というチャンスを仏さまが与えて下さったのかもわからないと考え、感謝しないと罰があたるというものかもしれない。
 もちろんこれからも音楽ともつき合って行きたいし、出来ればインド音楽や西域の音楽、声明と紙彫仏、その他あらゆるアートとの共同創作なんか出来れば最高だなあと夢はどんどん大きくなっていく。 Hirosさん、こんな夢ダメでしょうね。
(投稿:竹山靖玄 前碧水ホール館長)

※Hirosさんはインドからアジア音楽を広くカバーするプロデューサー。神戸在住、日本で屈指のバンスリ奏者でもある。ハリプラサドチョーラシアコンサート(1993)「浄土声明+インド音楽」(1997)他「アジアの音楽シリーズ」(1991〜)の印象的な企画を実現した碧水ホールの芸術監督的応援団のひとり。








稿





 











 
                 


vol.45-42
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出会ってきました。



 出会ってきました。欽劇『座ぶとん座』。大阪梅田コマ劇場6月公演「前川清公演、コロッケ友情出演」の「竜馬が疾る・・・」というコメディの脇を固める彼ら。そういえば前川清と欽ちゃんという組み合わせも以前にテレビでみたことがある。
 夕方からの公演もあるので顔はメイクのまま、みんな男前でした。6月中は1日2回公演でこの仕事。そう、彼らはプロなのです。
 色々出来ますね。「お笑い」ワークショップというこちらの申し出に沢山の反応が返ってきました。こういう提案は彼らにとっても、何か新しいことに挑戦するチャンスなのかも。
 子どももお年寄りも楽しめるバリアフリーな笑い、全国版の笑いを目指す彼らは、とても礼儀正しくまじめな人達でした。
(中村道男・碧水ホール館長)
出会ってきました。


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『お笑い』ワークショップ


欽劇『座ぶとん座』公演
わらうからには
服着たら?
その2001
関連企画

『お笑い』ワークショップ
 参加者募集のお知らせ

 欽劇『座ぶとん座』の喜劇俳優、笑いのプロ達といっしょに、お笑いの現場を体験します。
 笑いの仕組みについて知りたい人、演劇や朗読に興味のある人、パフォーマンスの好きな人の他、はずかしがりやのあなた、人前のにがてな人、何か新しい自分を見つけたい人にもおすすめです。

日時 2001年8月4日土曜日13:30〜15:30
内容 お話と実技:実際にいくつかのコントに挑戦します。
指導 座ぶとん座 入山学 他
対象 大人が対象ですが、中学生以上なら可
定員 20名程度  参加費 無料
申し込み方法 往復葉書に住所、氏名、年齢、性別、参加の動機を書いて碧水ホール(〒528-0005滋賀県甲賀郡水口町水口5671)までお申し込みください。お問い合わせは碧水ホール(Tel 0748-63-2006)まで
締め切り 7月21日土曜日到着分まで
 定員を超える場合は抽選となります。
 お申し込みをいただいた人でご希望の方は、抽選の結果にかかわらず、午前中のゲネプロも見られます。


碧水ホールの
ワークショップ
あとふたつ

 鑑賞するだけでなく、各公演の関連企画として、さらにアーツと親しみ創造するためのワークショップを開催します。この『お笑い』ワークショップの他にも・・・
(ご案内は7月初旬)
●あなたのピアノ+室内楽ワークショップ
8月25日午前、26日午前と夜 ナビゲーター:京都チェンバーオーケストラのメンバー 『オーケストラとすごす夏休み2001』の企画の一つ。ピアノを学ぶ人達のために、室内楽との合奏の機会を提供します。
●ガムラン・ワークショップ
9月29日午後(土)ナビゲーター:中川真
コンサートで実際に演奏されるガムラン楽器群を使って、参加者で簡単な演奏を試みます。リズムあそびをとおして、ガムラン音楽の組み立てなども体験出来ます。
        



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e-mail michio@jungle.or.jp(NAKAMURA Michio)