H.V.S通信 vol.71 2004年(平成16年)8月
home<
![]() HVS通信 vol.71 2004年(平成16年)8月 夏の音展(かずろう・取材/上村秀裕)...1 知らない世界へ(minami)....2 近江八幡に新しいギャラリーが(上村秀裕)...2 フレデリック・ワイズマン映画祭続報(上村秀裕)...3 「ガムランでミュージカル・・・」(中村道男)...4 サザナミ記念アンサンブル定期演奏会4°2004 旭堂南湖さんが地元甲南町で講演 編集・発行 碧水ホールボランティアスタッフ 滋賀県甲賀郡水口町水口5671 郵便番号 528-0005 電話 0748-63-2006 ファックス 0748-63-0752 e-mail michio@jungle.or.jp ホームページ http://www.jungle.or.jp/hvs/ 碧水ホールの公式ホームページ http://www.town.minakuchi.siga.jp/hekisuihall/
2004年9月11日土曜日 中川真・企画監修 演奏 マルガサリ+野村誠他 第1部 午後2時 古典曲・舞踊 第2部 午後5時 楽舞劇「桃太郎」第3、4場 通し券 前売り2000円 全席自由 ![]() 「桃太郎」第3場から 団子三姉妹 ガムランワークショップ
コンサートに併せて、9月11日(土)午前10時から、初めての人向け演奏体験ワークショップが開かれます。 |
夏の音展 2004-8-21(sat) 毎年8月に開催される「夏の音展」の仕掛人、「花屋かずろう王国」の店主かずろう さんにインタビューしてみました。 ■「夏の音展」というライブイベントを思いついた発端は? 自分自身音楽をやってまして、毎年一本大きめの自主企画ライブを打つんですが、 もちろんそれはバンドメンバーのみで実現出来るものではありません。とくにイベン トが大きくなればなるほど企画提案者やスタッフも沢山いります。ありがたいことに 内のバンドは恵まれてて毎回精力的に動いてくれるスタッフがいてくれます。みんな そうなんですがまるで自分のことのようにたのしそうに働いてくれるんです。あると きそんなスタッフの一人に「君も一度演奏する側になってみたら?」と声をかけたん です。とても気軽にね、するとその反応がすごくてね、ときめき感というかドキドキ 感みたいなものがその人から伝わってね。「僕もでていいの?」というような。その 時ですね、これっておもしろいなとひらめいたのはね。 ■今年で6年目ですが、年々出演希望者が増えていますね。 イベンターという立場ですと本当にうれしいことですね。夏音自体に力があるとい うことですから。今まで人前で演奏したことがない人が最初にステージに立つ時って むちゃくちゃでっかい緊張感と闘うわけですよ。上手い下手関係なしにすごいエネル ギーがオーディエンスに届きます。それを感じた人が「僕も出たいな」って思う、そ の連続ですかね。ほんと嬉しいです。 ■初めて人前で歌おうとする人達に、かずろうさんは、どんな言葉をかけてあげるんですか? 先ずは「どう?」って軽薄に。そんで例えば「途中で間違っても絶対止まるな」とも。「 取り繕わないでそのままでどうどうとやりな!」って言いますね。プロじゃないし、し かも初心者なら下手に決まってるしね。ただ下手なりのかっこよさが必ずありますか ら。技術や確実性から入って欲しくないんです。音楽は自由じゃないといけないと思 う。だからね、上手くまとめようなんてする必要はないんです。つまらないから。僕 も実際そうで、ライブ来てくれた人は分かるかもしれませんけど、かなりいい加減 です。イケイケでやってますよ。毎回ね。それでお金頂いてる。 ■「夏の音展」には毎年テーマがありますが、今年のテーマは? 毎年適当なんですよ、実は。けど今年は特別、砂漠の国に気持ちが行ってまして。 同胞が危険地帯で働いてる。砂漠の国の人々は生活エリアにいつも危険がある。水口 にいたんでは到底考えられない、想像も出来ない状況下でみなさん生きてる。しかし 僕は使命感とか正義感とかでそこには行けないんです。そんな勇気はないし。恐いし 実際。いいわけがましいけど、ここ水口に居ながらにして何か出来ると思うんですよ。 小さなギターの音が大きなバイブレーションに変わっていくイメージはいつもしてる んです。だから今回は「砂漠には行かない 僕は碧水ホールに行く」と。 ■最後に、読者の皆様へ一言どうぞ。 気軽な思いつきから始まった「夏の音展」ですが、代表の自分が言うのもなんですが、 とても素敵な音的イベントだと思います。お時間合えば是非お越し頂きたいです。当 日、飲食のお店もロビーに出ますしぶらっと散歩がてら来て頂ければ嬉しいですね。 今年は暑くなりそうだしビールはかなりいけるでしょうしね。 ■ありがとうございました。今年の「夏の音展」も、どんな音との出合いがあるのか、楽しみにしています。
(取材/上村秀裕/碧水ホール学芸員) |
|||
「知らない世界へ」 (kanae・HVS) ![]() 原稿をお寄せください。 自分の活動やイベントの紹介も可。 HVS通信はためぐち感覚、投稿はファックス、 E-メール、チラシ裏の手書きやフロッピーを郵送、 どれでも結構です。 若干の編集を加えてインターネットホームページにも 掲出されます。 |
前回に引き続きまたもや冬ソナネタである。 「そうとうハマってるな、こいつ。」と思われるとちょっと困るのだがぼちぼちなのである。 今回ハマった友人は「冬にはミニョン巻きをしよう。」と言う。ミニョン巻きとはマフラーの巻き方である。縦にしたら中尾彬巻きなのだが。日本ではどうだったのか韓国ではこのミニョン巻きなどファッションも流行ったのだとか。そういえば私はユジンのコートを毎回見るのが楽しみやったなあ。そうそう、あと韓国の人ってみんな鼻の穴が異様にキレイ。これもひょっとしてキムチ効果というやつかしらん。 冬ソナを見るのは二度目だが、今回はそのあとにハングル講座の番組があったりしたので+αの面白さがある。この前言っていたのは「韓国人は愛の定義を下してから恋に落ちる。」「韓国人は人生論をたたかわせるのが好き。」というもの。ハッキリ言って苦手なのである、こういうのは。あたしゃ韓国人に生まれなくてよかったよ、と思った。哲学なんてなんの興味もない。「人生とは何か?人は何のために生まれてきたのか?」なんてカンベンしてほしい。 でも、番組ではこうも言っていた。「人生論が語れないのはまだ子供だ。人生論が語れるようになって大人(と韓国では考えられている)。」 「ふうーん。」と思った。毛嫌いしていたことが少し心の中に入って来た。 とにかく、人生論がきちんと語れたらいいなと思う。大人になって急に口ベタになった私はホントそう思う。キライだから語らないのか、ひょっとして語れないから嫌いなのか分からなくなってきた。でも、そうやって触れられなかったものに少しずつ触れられてきたらいいな、とも思う。 そうそう、この春死ぬほどキライだったカエルに近づくことができた。これって違う? (kanae・HVS) |
|||
近江八幡に 新しいギャラリーが 誕生 ボーダレス・アー トギャラリーNO-MA ![]() (文・写真/上村秀裕/碧水ホール学芸員) |
ここ数年、町屋を含む古い建物のリメイクが盛んである。 滋賀県にも7月3日、近江 八幡市の旧市街にある町屋がギャラリーとしてオープンした。名前はボーダレス・アー トギャラリーNO-MA。NO-MAとは、家主だった野間氏のノマだが、ニューヨーク近代美 術館の略称MOMAにも似ている。もともとは個人の住宅で、築70年にして現代の手が加 えられ、公共空間として存命していく。 八幡堀を再生させた近江八幡には、現代の息を吸って新たな価値を産む建物が少な く無い。このNO-MAの付近でも、酒造会社の酒蔵が飲食スペースとともにライブス ペースになった酒游舘という先進例があるし、ジャズが聴ける喫茶店、ボーリズ 建築の公共スペース、かわらミュージアム等々、これらがゆっくり気ままに散策を楽 しめる行動範囲として点在しているのだ。 さて、NO-MAのオープニングを飾る企画展「私あるいは私〜静かなる燃焼系〜」に ふれよう。この企画展には、5人の作家が出品しているが、時代、ジャンルを超えて、 まさにボーダレスな作品が揃っている。 オープン前日の内覧会では、出品作家の中か ら森村泰昌と伊藤喜彦が出席しており、お二人のスピーチも披露された。会場で、独 り言を話しながらうろうろしているおじさんが、どこかで見た人だと気にはなってい たのだが、それが信楽青年寮で暮らしている作家の伊藤喜彦その人だと気付くには、 そう時間はかからなかった。彼のスピーチがとてもすばらしくその話しぶりを聴い て、佐藤真監督作『まひるのほし』に出ていた人だとすぐにわかったからだ。映画 『まひるのほし』を見た人なら、「なさけない、なさけない」を連発する姿とともに、 彼の造形作品を思い出すに違いない。1934年生まれというから今年70歳を迎える伊藤。 映画の中以上に、若々しくて楽しい人だ。 この展覧会最大の発見は、岩崎司という未知のアーティストだった。市会議員も務 めたという彼は、現在、精神を病んで入院生活をおくっているという。その特別な空間 で得られる素材は限られており、たとえば新聞折り込みの広告を、作品のための額縁 に使っている。その額縁に囲われた作品には、絵画とともに祈りともとれるような言 葉がちりばめられている。達筆だ。 岩崎司の来館も計画されていたが、とても施設の 外へ出られる状態ではないとのドクターストップがあり、実現しなかったと、主催者 からレセプションのときに報告があった。畳の部屋に展示された岩崎の作品は、あぐ らをかいて、ゆっくり眺められるようになっている。 この展覧会は、期間中に、ワークショップ、コンサート、岩下徹のダンスなどのラ イブイベントも計画されている。展覧会は9月20日(祝・月)まで。 展覧会のお問い合わせはTEL.0748-36-5018 http://www.hukusi-shiga.net/jigyoudan/ (文・写真/上村秀裕/碧水ホール学芸員) |
フレデリック・ワイズマン映画祭2004続報 | ||
日本未公開作『ミサイル』を同時通訳付きで上映するプロジェクトは、おかげさま で翻訳と、台詞の録音まで完了しました。 あとは音声の編集と放送のリハーサルを残 すのみとなりました。屋内でドライブイン・シアターのようなおもむきでご鑑賞いた だくいことになります。一般的な上映スタイルではありませんが、それを押してあま りある興味深さが、この映画にはあると思っています。詳しくは、公式チラシをご覧 いただきますようお願いします。 なお、このプロジェクトに関わったメンバーの座談 会を行いました。かつてない仕事を、何人もが集中して取り組んだ結果を、何らかの 形で記録し、公開したいと思ったからです。座談会の模様は、開催日に配布する資料 に掲載します。こちらも興味深くお読みいただけるものになると思います。 ワイズマン映画祭2004は『ミサイル』だけではありません。現時点での最新作 『DV2』、これは2000年に上映した『DV』の続編です。前作はアメリカのドメスティック・バイオレンス(家庭内暴力)のオンパレードでしたが、今回は 裁判の実況中継といった趣きがあります。裁判、弁護、追求、和解、離散。裁判の先 進国アメリカの実態をご覧ください。 それから、4作品からなる「聾盲シリーズ」。シリーズ第2作の『聴覚障害』は2000 年に上映していましたが、その後シリーズ全作品が一挙ご覧いただける環境が生まれ たので、上映します。上映順はワイズマン監督が望んでいるとおりです。 |
近年、劇場公開されるハリウッド映画での3時間の上映時間はめずらしくなくなり ましたが、その倍、6時間はさすがにできないでしょう。 上映時間6時間の超長編『臨 死』も2000年に上映しましたが、そのときは、こんな長い映画に限って日本語字幕が ついておらず、なんとスライド写真に収められた字幕1200枚を投影しながらの上映で した。あれから4年。この『臨死』を参考にしたのではないかと思いたくなるような、 病院を舞台にしたテレビドラマがけっこう目につきます。様々な観点から、医療に対 する関心が高まっている結果なのかもしれません。 このたび、弘前大学が字幕付きの フィルムを手に入れられたという『臨死』が上映できる運びとなりました。生と死を 見つめるには、あっという間と感じる6時間です。 そして、『最後の手紙』に触れなければなりません。ドキュメンタリー映画作家の ワイズマンには、『セラフィタの日記』(日本未公開)というフィクション作品があ りますが、2002年のカンヌ映画祭では、この『最後の手紙』がひさしぶりのフィクショ ン作品として公開されました。 カンヌで『最後の手紙』を見て、ぜひ日本で公開した いと動かれた方がいます。翻訳の仕事をされている鎌倉にお住まいの平岡豊子さんが その人なのですが、平岡さんは、碧水ホールが1997年に開催した「プライベート・ムー ビー〜私のまなざし、私の記憶」と題した企画上映にお越しいただいていた方でした。 |
『最後の手紙』はまだ、劇場公開の予定が立っていませんが、当館での上映を機会と して、各地で上映される気運が高まればと思っています。長編作品が多いワイズマン にしては60分余りとコンパクトにまとめられた上映時間です。学校で歴史を学ぶ時の 映画としても最適かと思うのですが、そのあたりは、この映画をご覧になった方々の 判断にゆだねられています。 さて、ワイズマン映画祭2004の『最後の手紙』で、碧水ホール企画上映とし ての映画上映プログラムは終了することにしました。 これまでおつき合いいただき、 ありがとうございました。14年間続けられたのは、このようなイベントを必要として いた方がおられたってことです。映画を必要としている方がいる限り、10月1日の合 併による甲賀市誕生を契機として、碧水ホールという一施設からはみだし、広がりを もった自主的な組織として、映画のある街を模索していきたいと考えています。その ための第一回会合を、ワイズマン映画祭初日終了後に行います。終わりは、新たな始 まりでもあります。これについて詳しくはワイズマン映画祭公式チラシに寄せてい ますので御一読ください。 (上村秀裕/碧水ホール学芸員) |
![]() 『視覚障害』 BLIND (C)1986.Zipporah Films. Inc. |
碧水ホール企画上映vol.32 FREDERICK WISEMAN RETROSPECTIVE フレデリック ワイズマン 映画祭 2004 アメリカ社会の真実と虚構 8/28(土)-29(日) 9/4(土)-5(日) 4日間11作品上映 |
「ガムランでミュージカルみたいなのやっても 様にならないよね、きっと。」 音楽ノ未来・野村誠の世界2004 |
サザナミ記念アンサンブル 定期演奏会
![]() 2004年9月26日日曜日 午後3時開演(午後2時30分開場) 協力券 500円(中学生以下無料) 出演 サザナミ記念アンサンブル 指揮 鈴木博 (京都チェンバーオーケストラ指揮・音楽監督) 協力 網谷裕美子(フルート) オーケストラアンサンブルつるが プログラム 管弦楽組曲第2番ロ短調 前奏曲 J.S.バッハ 映画音楽集 ワークショップの皆さんと共に他 主催 サザナミ記念アンサンブル 碧水ホール室内楽ワークショップが併せて開かれます。 2004年9月25日土曜日午後1時〜3時 26日日曜日 午前10時〜12時 旭堂南湖さんが 地元甲南町で講演 甲南町公民館事業「町民教養講座」 図書交流館「ふるる」開館記念公開講座 ミステリーの楽しみ〜講演と講談〜 8月21日土曜日13:00-15:00 上方講談師 旭堂南湖 江戸川乱歩一代記 推理作家 芦田拓 ミステリーの楽しみ 受講生優先で100名まで 一般入場12:45から 入場無料 会場 甲南町立図書交流館ふるる視聴覚ホール 主催 甲南町公民館 ・・・・・・・・ 怪談『落語・講談』 9月11日土曜日 午後2時開演 入場チケット1000円 会場 甲南町ふれあいの館 電話0748-86-7551 講談 旭堂南湖 怪談江島屋騒動/谷風の人情相撲 落語 笑福亭生喬 応挙の幽霊/十八番の持ちネタ! チケット取扱 甲南町ふれあいの館・忍びの里プララ 甲南町B&G海洋センター 主催 文化のまちづくり企画運営委員会他 |
||
8月1日コンサート「音楽ノ未来・野村誠の世界」、と7月24日からそれに至る5日間のワークショップが無事終わりました。 そして、同時代に生きるすべての人へ。 未来を作っていきましょう。 こういうことを恥ずかし気もなく言っていいことは、ぼくが実証しましたから! (「ごあいさつ」野村誠 から) 今回のコンサートに関わりながら、「音楽ノ未来」という、正面に掲げるにはちょっと気恥ずかしい標題を、しっかりと心の中に掲げている人は、案外多いのだということに気づきました。コンサートを創り上げるために、努力を惜しまない人たちが碧水ホールに集まってくださったようです。たいへん幸せなことでした。 前半の若い人たちの室内楽と野村チームのおもちゃ楽器や声の組み合わせも、大変興味深く、ことに「ごんべえさん」は泣けます。 「はないちもんめ」は共同作曲の最初の作品らしい。野村さんの作品には子どもからおじいさん、おばあさんまで、あらゆる人が登場します。あ、映像では豚とカモも登場しました。そして、イギリスでのワークショップの様子も印象的な画面で紹介されました。いえ、紹介というより、それ自体が一つの作品。 後半の、「桃太郎組曲」は、桃が流れてくるシーンの「どんぶらこっこ」が、素敵なマーチなのに気づきました。 今年のワークショップから生まれた作品は「だいんだいん」。『「ガムランでミュージカルみたいなのやっても様にならないよね、きっと。」 という話になったので、敢えて様にならないことをやってみることにした』・・というところから出発した作品。楽しい中にもやや屈折した感じのサウンドスケープ、最後の「なんちゃってRobert Wilson」から「救防車、発進!」は、けっこう感動できたはず。 「なんちゃって・・」は、やってる方が気持ちいいんです。この部分だけでもみんなが集まれば楽しめます。「救防車」は多分「救急車+消防車」子ども達の造語です。ま、サンダーバードみたいなもの。 5日間のワークショップは、野村誠チームの自己紹介にかえて・・という即興演奏からはじまりました。2日目には、鍵ハモ(鍵盤ハモニカ、商品名ピアニカなど)のリクエストがあったので・・と、「FとI」を演奏。参加者も多く、しかも1才半から60過ぎまでという幅広さ。昨年の倍はあるゆったりしたスケジュール(野村さんのご希望でした。)ジャワガムランフルセットというゆたかな音材(あの状況で楽器と呼ぶのはためらわれます)。 興味深かったのは「なんちゃってワークショップ」、他のワークショップの「まね」をしてその様子を紹介するもので、最初はヒュー・ナンキベルというイギリス人の作曲家、参加者は誰もヒュー何とかさんを知らないのですけれど。雰囲気を出すために野村さんは英語で、加奈さんがいかにも通訳のようにしゃべります。 有賀誠門さん(片岡祐介さんに憑依)も登場、大変有名な先生だそうですが、失礼なことに参加者は誰もそんなことは知らない。「打楽器というのは叩いたときに音がでるのではない。ばちが離れる瞬間に音が出るんだ。」という、これは鋭い指摘。「だから、達人は叩かずに音を出すことが出きる。」(!) |
ワークショップ作品の最後のあたりにでてくるのもロバート・ウィルソンの「なんちゃってワークショップ」で柏木陽さんが「イタコ状態」で紹介したもの。 「これだけ沢山、有名な先生に来てもらったら、どれだけギャラと交通費がかかるかわからない。大変な節約になりました。」と野村さん。「なんちゃって・・」には沢山のヒントが含まれていました。 休憩時間にも沢山の会話と、ピアノのパフォーマンス。野村さんと片岡さんによる「なんちゃってモーツァルト」から「バッハ」「シューベルト」「リチャード・クレイダーマン」「ジャズ」「四畳半フォーク」「オペラ」などなど、何とも楽しい即興演奏の時間でした。 コンサートが終わった後のロビーでも誰かがスチールドラムの演奏を聴かせてくれました。ごあいさつできなかったけどありがとう。 ・当日配布されたプログラムを水口ガムランプロジェクトのホームページに掲載しました。 http://www.jungle.or.jp/ sazanami/gamelan/siryou/nomu04/nomu04pr.htm ワークショップ日記、野村誠年表「増補」が含まれています。 ・休憩時間のピアノパフォーマンスはすでにCD付きで出版が予定されています。 音楽療法のセッション・レシピ集という「専門書」、タイトルは「即興演奏ってどうやるの」野村誠+片岡祐介著 定価2500円 9月3日発売予定。発行あおぞら音楽社 http://www.aoisora.jp この日のプログラムの「自閉症者の即興音楽」も含まれています。 ・アサヒビールの根本さん、河村さん、スタッフの吉野さんありがとうございました。山口情報芸術センター市民委員会の原田さん、無事帰れましたか。レポートください。そして、野村誠ファンの皆さんありがとうございました。 (中村道男・碧水ホール館長) |