![]() HVS通信 vol.66 2003年(平成15年)12月 |
幻の湖を巡る・・・(東力/投稿)...1 碧水ホールのもよおし...2 レポート■湖国ゆかりの映画選( タケワカ/HVS)....3 文化経済基礎論その3(小西広恵/HVS)....4 |
レポート■湖国ゆかりの映画選 |
けた人に追われてるチープな合成シ ーン。空を泳いでたり、鼻の穴の中に入ってくしゃみででてきたり。ありえねぇ〜〜〜! つーか、これってドリフ映画?!ってくらいおもしろ要素満載! まさに活劇! しかもその舞台が滋賀! 松方弘樹が琵琶湖で泳いでるなんて!! そういえば沖の島に上陸作戦としてたくさんの人がアヒル(?)を頭に乗っけて 湖から出てくるシーンはまさにドリフ大爆笑です!! 山伏たちの落とし穴作戦とか、ロープに引っかかると矢が飛んでくるとか、わか りやすさにおいてもいい感じ!! たぶんこれは大人から子供まで楽しめる映画だと思う。 それはきっとこの映画が公開された時代の人だけでなく、今の時代の大人も子供 も受ける気がする。 古い映画の感覚が古いかといえばそうではなくて、普遍的な笑いがそこにはあっ て、ただそれを受け取る側の感覚が違うだけでおもしろいと思うことには間違い ないと思う。 あっという間の90分。 山伏たちの基地(?)の地下洞セットでも追いかけごっこや、爆破、、金塊の山 。 今やCGだのVFXだのいってる時代にあのチープ感がたまらなく良かった。そして最後の大ドンデン返しのオチでもうおなかいっぱいってくらい満足の一本でした。 これを機に久しぶりにドリフ映画が見たくなりました。 大学のころ、ドリフ映画特集をシネマワイズ(梅田花月)でやっていて、あのと きもフィルムがそうとう劣化していて途中で映写機がとまったり色が飛んでいた りトラブルも多かったけど、それでも最高におもしろかったのを今でも覚えてい ます。 確か「冒険冒険また冒険」と「舞妓はんだよ全員集合」「ツンツン節だよ全員集 合」「ドリフターズの極楽はどこだ」を見た気がします。 他にもまだたくさんおもしろい作品があるはずなんで是非とも来年はドリフ映画 特集を碧水ホールでお願いします!! (タケワカ/HVS) 解説1 「祇園祭」は残念ながら16ミリフィルムでの上映となってしまいましたが、状況から判断すると現在上映可能なものがこれ一本しかないという貴重なフィルム。通常ならば、上映時にしかるべき知識と技術を持った人がフィルムのリード部分をはずしてつなぎなおしたりすることが許されているのですが、貴重なフィルムであることを考慮して担当者はこの作業をあえて行いませんでした。フィルムは4巻、途中休憩で「掛け替え」でしたので、どうしてもタケワカさんご指摘のあの部分が出来てしまったわけです。 他の35ミリ作品の上映のように、16ミリ映写機を2台用意できればこの問題は解決できたのですが・・・。 (中村道男・碧水ホール館長) |
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■11/29-30(土-日) 湖国ゆかりの映画選 雨月物語 1953年 反逆児 1961年 幻の湖 1982年 祇園祭 1968年 冒険大活劇 黄金の盗賊 1966年 彌次喜多道中記1938年 どうも、タケワカです。 映画を見てから二日も経ったので頑張って思い出しつつ感想を。 「祇園祭」 こんなにもすごいメンツが出演しているのにどうしてフィルムの保存状態が悪い んだろう。 全体に赤みがかった色が最初は気になったけれど見ているうちにそれが当たり前 のように見え、もとからこういう発色をする映像だったのかもと思うくらい、最 後にはまったく違和感がなくなっていた。 それだけストーリーがおもしろかったからかもしれない。 最初ははっきり言ってそれほど期待してなかった。 田中邦衛がどんな役で出てるのかな〜くらいの期待度。 中村賀津雄の「かつお」は嘉葎雄ではないのか?いつ改名したんだ?くらいの疑 問度。 その程度の気持ちで見始めた。 そういえば日本史で一揆って習ったな〜なんて思いながら、中村錦之助の笛の師 匠(?)の死に際の「コンコンチキチ」といううわごと(というかその人の唇) を見てこれはコメディなのか?と映画の方向性もわからぬまま、下條正己登場で なんとなく安心。 名の知れた実力俳優が画面にでるだけで何となく安心するのはどうしてだろう。 でも一方では下條正己っていつから老け役やってんのかな〜とか、このときの実 年齢って?とか余計なことを考えていた。 一揆とか念仏踊りとか言われてもあたしにはいっこうにその時代のイメージがわ かなかったというか。 ただたんに歴史が苦手だったというのもあるけど。 で、岩下志麻登場で「おお!かわいい!」 その後ろの田中邦衛に「おお!邦衛や〜!なんとなく予想通りの役やな〜」 これであたしの中ではひと通り出演者の驚きも一段落でストーリーに入り込めた 。 侍、町人、百姓、河原者。 その時代の人の上下関係は今の時代に生きるあたしには実感がないけれど、中村 錦之助と岩下志麻がなかなかわ |
かりあえないことのもどかしさと、いつになった ら祇園祭になるんだ?というもどかしさ。 そのくせ168分の長編にしてはその長さを感じさせない。 途中の休憩は納得がいくけれど、なんでもない話の途中でスクリーンが一分ほど 真っ黒になるのはやっぱりもったいない気がする。せっかく話に入り込んでいるのに!! 区切りの良いところで切れたらいいのに、なんでこんなところで?ってところで 切れるから「おいっ」って突っ込みたくなる。*解説1 でもそれくらいが残念だっただけでストーリーそのものも時間が経つに連れどん どんおもしろくなっていった。 田村高廣が子供を助けるシーンや、祇園祭に大津の馬借たちがきてくれるシーン はなんとなく読めていたけど読めていたからこそ嬉しいストーリー展開だった。 最後の祇園祭のシーンではエキストラも多く、映像的にかなり見応えがあったと 思う。 エキストラの多さはあの時代に映画を作ることへの熱気というか熱意が見える気 がするのはあたしだけだろうか? あと、滋賀に関する映画なのにいつどういうかたちで出てくるなかな〜と思って たら「水口屋」と書いた木の札が出てきたときと大津の馬借とその住処の後ろに 見える琵琶湖を見たときなんとなく嬉しかったのはやっぱりあたしが滋賀県民だ からなのか? 若かりしころの高倉健のシワのない顔とか、寅さんじゃない渥美清とか、美空ひ ばりののちょっと出とか、そういう小ネタ(?)もよかった。 あと田村高廣が最後まで田村亮に見えたことがなんだか不思議で、最後まであた しのちょっとしたツボだった。 振り返ってみるとおもしろかったのにどうでもいいことばっかり覚えてたことに 気付いた。 なんてこったい。 「冒険大活劇 黄金の盗賊」 まず、松方弘樹若い!! それだけでなんか笑える。 そして藤山寛美が出てるだけで間違いない! あの絶妙な間! あのとぼけた口調! この安定感と存在感! そして春川ますみにせまられる田中邦衛の番頭姿。 もう笑うしかないでしょうと言われてるようなもんです。 途中、松方弘樹とその相方が夢の中で死にか |