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HVS通信 vol.66 平成15年(2003年)12月 Hekisui Hall volunteer staff original since 1995


HVS通信 vol.66
2003年(平成15年)12月
幻の湖を巡る・・・(東力/投稿)...1
碧水ホールのもよおし...2
レポート■湖国ゆかりの映画選( タケワカ/HVS)....3
文化経済基礎論その3(小西広恵/HVS)....4

シリーズ 文化経済基礎論
その3
碧水ホール
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メリークリスマス、そして良いお正月を。
 碧水ホール・ボランティアスタッフの小西広恵さんは、京都橘女子大学の1回生です。 小西さんが受講している授業のひとつに、文化経済基礎論があります。誌上で、彼女のリポートを順次掲載しています。

文化経済基礎論・第4回講義に対する講義内容の要約と論評

 企業というのは営利組織のことで、株を売って資金を集め配当を増やして、また株を売って大きくなる株式会社を指す。芸術文化事業とは文化を創造しそれを享受することで、モウボル病を治療するのに必要な非営利組織とは、それを支援し人々に生きる楽しみを与えるものです。
 非営利組織を成り立たせる方法として、出資者は芸術支援のために配当をなくし、寄付金、政府からの補助金、教育収入や、著作権料を得るということが挙げられる。非営利組織が間に入ることによって、人に対する報酬が高い水準を維持でき、チケットを安く出来るので、芸術と人々がより近づくことになる。
 モウボル病とはもし株式会社で運営しようとしたら、人件費を抑えてコストを減らすので芸術家の扱いは悪くなり、チケットが高くなって人が集まらないことである。
 文化経済基礎論・第五回講義に対する講義内容の要約と論評
 文化産業と地域社会
 

 文化産業の定義とは、何らかの意味で創造(積極性)に関わるが同時に娯楽性(消極性)を兼ね備えており、文化産業は芸術文化に始まりパチンコに終わるということである。
 文化の発信基地、つまり文化施設には色々なものがあって、昔は文化施設といったら美術館だったが、今は劇場やホールのことも指している。創造の現場は文化産業の重要な要素であり、それを支えるには非営利組織でないといけない。娯楽性の高いものは株式会社でもできるのである。文化施設で取り扱う場合は、やはり芸術創造を用いる方が良い。
 文化施設論の中でとりわけ注目されるのは美術館で、それに関わっているのがデザインである。そのデザインを商品にし生活の中に入れる。つまり文化産業は生活に様々な芸術を共有し、享受するということである。
 文化事業でつくり出されるのは、芸術文化に関わるサービスだ。生のサービスと複製のもたらす芸術文化サービスによって文化産業は成り立っている。複製で芸術を広め、本物を訪問することによって学習効果が現れる。本物を何回も体験するとそれはリピーターと呼ばれ、訪問することは大きな意味を持つ。観光と一体になるのだ。
  まとめとして、文化産業は3つの顔がある。一つ目は創造現場である。美術館など生のかたちで享受でき、背後には工房があって創造現場として展示される。それを人々はチケット価格で買うことができるのである。
 二つ目は現場から出てきた成果を複製する産業で、その内容は映像化として流通(放送、商品媒介)する・ITとコンピュータの結びつき・そして印刷出版もなされる。
 三つ目は繰り返し訪問すること(リピーター)である。これは、場合によれば教育事業として展開できる。  三つの顔のおかげで文化資源が産業化され、文化を文化産業として発達させることができるのである。
(小西広恵/HVS)

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