碧水ホール・インタビュー1997

仙頭直美監督(旧姓河瀬)

公開インタビュー

仙頭直美監督(写真=竹山靖玄/碧水ホール・館長)



企画上映「プライベート・ムービー〜私のまなざし、私の記憶」初日にて
日時=1997年11月29日(土)15:30〜16:30
会場=碧水ホール
録音=津田春吉(碧水ホール・音響)
進行・載録=上村秀裕(碧水ホール・学芸員)


   1.コメント
   2.結婚しました!
   3.『萌の朱雀』のこと
   4.『杣人物語』8ミリによる表現
   5.観客からの質問
   6.観客からの質問-2



       1



 監督の映画を上映して、そこで監督自身の話しを聞く時間を作りたい。河瀬直美監督に打診したのは1996年の11月だった。初の劇場公開作品となる『萌の朱雀』が無事完成して、ホッとしておられた頃だと思う。年が明け、『萌の朱雀』のワールド・プレミアとなったロッテルダム国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞されてから、周囲が騒がしくなってきた。そして、5月にフランスで開かれたカンヌ国際映画祭カメラ・ドール賞(最優秀新人賞)。日本人初であり、史上最年少受賞という快挙の後の活躍振りは、ここで説明する必要はないだろう。
 やがて名字が河瀬から仙頭になっていた監督は、本番を迎えた日、『萌の朱雀』日本ロードショー中であることなど、過密なスケジュールの中、予定よりも早く楽屋入りされた。本番は、当初申し合わせていたとおりに、特別な事前の打ち合わせなど無しで、アドリブでいくことになった。そして、終始笑いの絶えなかった60分間は、あっという間に過ぎた。
 碧水ホールでは来館されたアーティストにインタビューを度々試みてきたが、観客の居る空間、つまり舞台本番としては初めてだった。だから、ここに掲載するインタビューは、可能な限りライブなままにしてある。会場のライブな雰囲気を、できるだけリアルに感じとってもらいたいと思ったからである。(文=上村秀裕)


このページつぎのページ
碧水ホールボランティアスタッフのホームページへ戻る